車にかかるお金って?車は買うか・借りるか。どちらが正解?!
車って、便利ですよね。地方では生活必需品ですし、交通網が整備された東京に住むわが家でも、帰省やキャンプ、雨のときや病気の家族の送迎など、大活躍しています。
また、今回、コロナウィルスの一件で電車やバスの利用をできるだけ控えていますので、外出に車を使うことができてありがたいです。
わが家の車はこの3月に車検の時期を迎えました。
定期的にかかる車のメンテナンス費用って意外とかかりますよね。
車を購入するときに、「車本体の価格」は気にするけど、維持費についてきちんと検討される方は、あまりいない印象です。
(私もはじめはそうでした…。)
車を持つ・使うことで家計にかかる影響はとても大きいです。
では、実際のところどのくらいなのでしょうか。わが家の実例をご紹介しながら、あらためて整理してみたいと思います。
また、今話題の「サブスクリプション」についても検討してみます。
ライフプランを作るときに、参考にしてみてくださいね。
※本記事は、2020年3月現在の情報で作成しています。
Contents
車にかかるコストを計算してみました。
車本体の価格
車を使う目的・家族構成・価値観(好み)などで、車そのものにかける予算も変わってくると思いますが、例えば、国産のT社の新車の場合はどうかざっくりとリストアップしてみます。
【T社 車体価格の目安】
車種 | 価格(税込) | |
コンパクト | 120万~280万円 | |
ミニバン | 180万~500万円 | |
セダン | 150万~2,000万円 | |
ワゴン | 170万~350万円 | |
軽自動車 | 70万~150万円 |
参考: https://toyota.jp/carlineup/ ※グレードや車種によって異なります
車を購入したことがある方なら分かると思いますが、オプションなども検討していくと基本の価格以外にも結構かかります。予算には多少の余裕があったほうがいいですね。
買い替えの場合は、今持っている車を下取りに出したり、中古販売店に売ることができますので、その分を差し引きます。
わが家の場合は、子どもが1人増えたときに、4人乗りのコンパクトカーからミニバンに買い替えましたが、下取り価格を差し引いて200万円*くらいでした。
(*注意:下記の諸費用も込みの金額です。)
税金・保険料などの諸費用
購入時には、本体の価格以外に、税金や保険などの諸費用がかかります。具体的には
- 自動車税(毎年かかります)
- 自動車重量税(車検時にかかります)
- 環境性能割(従来の自動車取得税)
- 自賠責保険(強制加入の保険)
- リサイクル料金(廃車処分費用の前払い)
などの法定費用と
- 車両登録代行費
- 車庫証明書代行費用(自分で手続きする場合はかかりません)
- 納車費用(自分で車を取りに行く場合はかからないこともあります)
- 希望ナンバー代行費用
などの代行費用などがあります。
車の排気量や新車・中古車の違い、販売店独自のサービスなどにより異なりますが、おおよその目安としては、本体価格(+オプション代)の15~20%くらい をみておきましょう。
購入後にかかる諸経費(任意保険・自動車税など)
自動車税は、排気量によって異なります(軽自動車は一律)。以下の表の金額が毎年かかります。
2019年10月1日以降に初回新規登録の車については減税されています。

参考・引用:総務省 2019年10月1日、自動車の税が大きく変わります
※軽自動車税(自家用乗車)は平成27年4月1日以降に新車購入した場合が10,800円の税額で、それ以前に新車購入した場合は7,200円となります。また、最初の新規検査から13年を経過したクルマは平成28年度から12,900円になります。
また、保険料については、購入時にかかる自賠責保険以外の任意保険に加入すると毎年支払うことになります。これも保険会社・補償内容・年齢・走行距離・免許の色などによって金額が全然違いますので、よく考え、比較して加入することをおススメします。
わが家は自動車税は年間39,500円、保険については車両保険(←入れるか入れないかで保険料が全然違います)も含め(て手厚く入っているほう?)で、年間5万円くらいです。
駐車場代・ガソリン代
駐車場代は、駐車場を借りる必要がある場合、毎月固定でかかってくるものです。車を持っている間、毎月支払うことを想定して家計をやりくりすることに注意をしましょう。
ガソリン代も同様です。毎月かかるものですので、コスト重視で考えた場合は燃費のよい車種を選んだり、メンテナンスをこまめにしたりするとよいでしょう。
また、ガソリン代支払時のクレジットカードやポイントカードを上手に利用することも検討したいですが、ポイントありきで安易にカードを増やすと、かえって手間が増えたり管理が複雑になったりしますので、注意しましょう。
わが家の場合は、マンション内の駐車場代(東京都郊外)とガソリン代で合わせて毎月2万円~2万5千円くらいかかっています。
車検・メンテナンス・故障修理
一般家庭で日常生活やレジャーで使う車の場合、車検は新車購入で初回は3年目、以降2年ごとになります。また似たようなものに「法定点検」というものがあり、こちらは12ヶ月に1回です。
車検は受けないと公道を走ることができませんが、法定点検は安全確保のために奨励されているだけなので、自己責任ということになります。また、点検の内容も車検のほうがより詳しいものになるそうです。
車検の金額は、「法定費用+車検基本費用+部品交換費用」となります。法定費用( 自賠責保険料・自動車重量税・印紙税 )は基本的にどこでも同じですが、車検基本費用は業者や車種によって大きく違ってきます。サポートが一番充実しているのはディーラーですが、コストも一番高くなります。
わが家(H社のミニバン)は、ディーラーに車検の見積をしてもらったら、部品交換や次の車検までの定期点検も入れて全部で28万円でした。(部品交換を除いても20万くらい。)
車検の費用は安い業者で10万円くらいから、といいますから、他の業者にも見積をしてもらってから最終決定しようと思っています。
法定点検は、今回の我が家のケースのように車検を依頼するときにパックになっていることもありますし、個別に法定点検を依頼するケースもありますし、法定点検自体をしない人もいます。費用は1万円~数万円程度と考えておけばよいでしょう。
また、点検時以外にも、保険を使うほどではない小規模の事故で傷やへこみを作ってしまったときにもお金がかかります。バッテリーやワイパーなどの消耗品の交換も、点検時以外にしなければならないこともありますね。
全部でいくら?1年あたりいくら?
車を購入したら、ライフイベントの変化(家族の人数の増減、引越、転職など)のタイミングで買い替えることもありますが、仮にそのようなタイミングがなく、ずっと乗り続けた場合でも、中古なら5年~10年、新車であれば10年~15年くらい(状態がよければもっと長く乗る方もいます)で買い替えることが多いようです。
車にかかるお金全部を1年あたりの金額で計算すると
(購入時にかかるお金+乗っている期間中にかかるお金)÷年数
で計算できます。
わが家のケースで考えますと、10年間乗るとして
購入時本体+諸経費: | 200万円 |
購入後諸経費: | 9万×10年=90万円 |
駐車場代+ガソリン代: | 2万×12×10年=240万円 |
車検・メンテナンス・修理 : | 20万/2年×5回=100万円 |
合計: | 630万円 |
1年あたり: | 63万円(月5.25万円) |
10年間で合計 630 万円、1年あたりで単純計算すると63万円、1ヶ月あたり5.25万円ということになります。
ご自身の場合はどうなのか、一度計算してみるとよいですよ。
お金以外のコストも。
車を保有するには、お金以外のコストもかかります。「時間」と「手間」です。点検ひとつ見ても、比較・見積して、車を持って行って、お金を支払いますし、保険も色々と面倒な手続きがあります。
故障や事故のときには、時間だけでなく精神的にもダメージがあります。
インターネットを利用してできるだけ手続きを簡潔にしたり、JAFや保険会社などのいざというときのサポート体制を整えておいたり、点検やメンテナンスで故障のリスクを減らしたりしておきたいですね。
サブスクリプション(リース)はどうか?
今CMでも話題のサブスクリプション(サブスク)。毎月定額のリース料を支払って、車を保有するというもの。『メンテナンス料も込み込みなので、高くないですよ』とCMではアピールしていますが、実際どうなのでしょうか?
金額で比較した場合…
T社のサブスクでみてみましょう。
ライズというSUVの車種でみてみますと、購入した場合は本体価格168万円~なので、ざっくりと、諸費用入れて200万円くらいです。
サブスクの場合は 月々3万9820円(税込)~ で保険や税金、メンテナンス・車検など駐車場とガソリン以外のすべての費用が含まれています。
わが家のケースで当てはめてみますと、駐車場とガソリン代が月2万円なので、合わせて1ヶ月あたり約6万円ということになります。
ただ、この6万円、前述の我が家のケースの5.25万円と単純に比較ができません。なぜなら、T社のサブスクの契約は3年間で、3年経ったら車を返却しなければならないからです。
ですので、サブスクリプションを選択する場合は、「数年以内の買い換えの可能性」を考慮に入れる必要があります。
「手間」「時間」「管理」のメリットは大きい
サブスクリプションの、保険や税金・メンテナンスの手続きを一括で管理できるメリットは大きいと思います。それぞれの手続きを自分でしたことがある方なら分かると思いますが、それぞれの支払だけでも結構面倒ですから。
それから、「家計管理」の視点でみても、車関係のお金が毎月定額で管理できるメリットは大きいです。車検費用など、不定期にある支出の管理はどうしても痛手に感じてしまったり、そのときになってかき集めることになってしまったりということがあるからです。
カーシェアリングはどうか?
でも、それほど車は使わない、という方であればカーシェアリングも検討すると良いと思います。なんといってもコストが安いです。
例えばT社の場合、初期登録1,650円、月額基本料金880円(個人の場合)にプラス、車種によって以下の料金がかかります。

データ:https://share.timescar.jp/fare/use.html
たとえば週末だけ使いたい、という人の場合は購入やリースに比べてかなりコストを抑えることができます。
ただし、
- 借りたいときに借りることができない可能性がある
- お住まいの近くにステーションがないと利用しにくい
- 乗り捨てや時間延長ができないことがある
- 車内が汚れている可能性がある(?)
などのデメリットがあります。
必要最小限の時間だけ車を使う、という点を見ると、環境面でのメリットもありますね。
車の持ち方のコツ まとめ
以上を「家計管理」「ライフプラン作成」の視点でまとめます。
- 車を購入するなら、本体価格以外の費用・維持費も見積ることが大切
- 買換えの頻度が高いならサブスクリプションも検討してみて
- コスト最優先、使う時間が限定されているならカーシェアリング!
もちろん、他の支出やライフイベントとのバランスも大切ですよ!