教育費無償化で第二子にチャレンジできるか-大学(高等教育)編
(前回の記事を読んでいない方のために:前回のあらすじ)
私が先日お話した40代男性のIさんが、40歳近くになって子どもを授かったのですが二人目をどうしようかとお悩みでした。 「金銭的に、むりだわぁ‥」と。 そういえば教育費無償化っていってたけどあれって、うちもタダで保育園とか学校に行かせることができるってこと? …という疑問に、私がお答えする記事です。 |
今回は、「高等教育無償化」についてです。
「教育費無償化」といわれている対象には幼児のほかにもうひとつ、「高等教育の無償化」があります。
高等教育と言っていますが、「高校」のことではなく、「大学など」のことです。
細かくいうと、大学・短大・高等専門学校・専門学校ですね。
子どもの教育費の本番っていったら大学、といっていいくらいです。
いわゆる「教育費のピーク」になるわけですから、ここを無事に乗り越える計画を立てていくことは、子どもをもつ親にとって大きなテーマのひとつになります。
大学になんか行かないで立派な大人になる方法だってたくさんある。
‥と思ってる人はいるかもしれませんが、はじめからそうと決めている親はなかなかいないと思います。
だって、もし子どもが希望したら「お金がないからあきらめてね」って言いたくないですよね。
なかったとしても、奨学金や教育ローンのことを調べたり、特待生の制度がある学校を探したり、色々考えますよね。
あと、シングルの家庭とか、保護者が病気とか事情があって収入が少ない場合とか、助けてくれる制度があったら活用したいですよね。
そう、意欲がある子で家庭の事情で進学が難しい場合に、支援をしようという制度が2020年度からはじまる「高等教育無償化」の趣旨です。
高等教育無償化のしくみ
文部科学省HPより
制度については↑こちらを見ていただければ詳しいことは分かると思いますが、読む気力がおきないと思いますので(笑)、あらましをカンタンにご説明しますね。
無償化の種類
無償化は、学校に支払う入学金や授業料の部分と、通学費や課外活動費などの部分とを分けて考えます。
授業料等の減免
住民税が非課税の世帯の授業料などの減免額の一覧がこちら。
(文科省HPの資料から)
国公立の大学ならほぼ全額、私立なら入学金は平均額・授業料は国公立との差額び1/2を足した分が、公費から援助してもらえることになります。
住民税非課税の世帯の年収の目安としては、約270万円くらいです(※家族構成などによって目安は異なります)。
具体的な計算式などを知りたい方は、こちらをチェックしてください。
(スライド35ページ目に計算式が載っています)
また、これは「上限額」ですので、それより少し年収が多い世帯は段階的に対象になります。
↓こんな感じ。
(文科省HPの資料から)
こうみると、対象になるのは年収目安で380万円より少ない世帯ということになりますから夫婦共働きの一般家庭は、対象となるケースはほとんど無いといえますね…。
給付型奨学金の拡充
授業料などのほかに、学生生活を送るのに必要なお金をサポートする制度が「給付型奨学金」です。
(文科省HPの資料から)
こちらも、さきほどの授業料などと同様、満額支給されるのは住民税非課税世帯(所得に応じて3段階)となります。
無償化の要件
ちなみに、無償化の対象になるためには、3種類の要件があります。
(1)学生の要件
(2)親の要件
(3)学校の要件
(1)学生の要件は、高校在学時の成績(選定平均3.5以上。該当しない場合はレポート提出など)と、大学などに進学してからの成績(在学中上位1/2以上。該当しない場合は単位数と学習意欲で判断)の2つあります。
「公費で援助してるんだから、まじめに勉強してね」ということですね。
(2)親の要件は、先ほどの所得要件に加え、資産要件があります。
簡単にいうと、保険や不動産以外の金融資産の合計額が
共働きの場合:2000万円以下
家計支持者がひとりの場合:1000万円以下
という条件があります。
(3)学校の要件は、学校側の手続きなのですが、学校が国に申請して対象にならないと、この制度が使えないということになります。
お子さんが進学を希望している学校が、対象となっているかどうかを事前にチェックする必要がありますね。
妊活をはじめたら、子どもの教育費のことも考えておいて
高等教育無償化の制度をざっと説明しました。
読んでいただいた人にはわかると思いますが結局、無償化の対象になる人はあまりいません。
老後2000万円の問題も合わせて、お子さまを持つ覚悟を決めたら、教育費の計画はちゃんと立てておいた方がいいですよー。
あとで後悔しないためにも。
教育費の準備のためのライフプランを作るのもおすすめです↓
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